ベンチャーキャピタルの投資テクニック 8

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ベンチャーキャピタルの投資テクニック 8

 また、ベンチャーキャピタルにおいては、投資先を、例えば同業他社と比較評価することにより株価算定を行う場合も多い。これは、一般には類似業種批准方式と呼ばれ、投資先の会社に類似事例または先行事例がある場合に特に使われる。例えば、あるネット系のベンチャー企業を投資対象として検討しているといった場合、その会社に最も近い先行事例を評価し、株価を類推する。また、これが行われる場合は、PERと呼ばれる指標から株価を逆算することもよく行われる。なお、ここで言うPERとは、我々が普段株式投資において使っているPERとほとんど同じ意味である。ただし、株式投資において使うPER(Price Earnings Ratio:株価収益率)は、通常は一株あたりのPERを意味するが、ベンチャーキャピタルが投資額決定の参考数値として使うPERは、一株あたりではなく、その企業全体のPERを意味する。なお、VCにおいては、PERと言えばすなわち時価総額ベースでのPERのことであり、以後の文脈では、特に断りがない限り、いずれも時価総額ベースということにする。

 例えば、カカクコムというベンチャー企業があり、最近IPOを果たしたとする。カカクコムのIPO時の年間利益額が、例えば10億円であったとし、また、IPO後の時価総額が1,000億円であったとする。この場合、カカクコムのPERは100倍である。また、株価はその後も上昇を続け、PERも120倍程度まで上昇して、その後110倍で落ち着いたものとする。

 一方、カカクコムに非常に近いビジネスモデルのベンチャー企業、例えば比較コムという会社があったとする。そして、カカクコムと同様にIPOを狙っていたとした場合、早期からベンチャーキャピタルが資本を投下しようとしていたとする。その場合、比較コムの株価は、現在の経営数値から実現可能な範囲で将来数値を算定し、その上でカカクコムのPERを適用されて株価を類推することになる。例えば、IPO時までに年間利益額を2億円までに持っていけたとした場合、カカクコムのPER、例えば110した場合、時価総額22億円を求めることになる。そして、上場までに発行されるであろうすべての株式数(ストックオプション等のいわゆる潜在株もすべて含む)でそれを除して株価のベースを求める。そして、それからリスク要因を減じ、プレミアム要因を加し、株価とする。

 なお、このような株価の算定が行われるベンチャー企業とは、ベンチャーキャピタルにとっては垂涎の的となるようなケースが多い。先行類似事例があるケースでは、株価算出の根拠が既に存在しており、また、ビジネスモデルそのものについても、ある程度の実証性が確認されているからである。リスクを嫌うベンチャーキャピタルにとっては、このようなベンチャー企業が発掘できれば極めて幸運であり、最近のVCは特に、この種の「二番煎じ」的ベンチャー企業を発掘する向きがあるようである。
(次回へ続く)


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